大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)2949 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人長崎祐三の上告趣意は、単なる訴訟法違背の主張であつて、適法な上告理

由に当らない。(なお、犯罪事実を認定するには適法な証拠調を経た証拠によるこ

とを要するが、公判期日における訴訟手続で公判調書に記載されたものは公判調書

によつてのみ証明される(刑訴五二条)。そして記録によれば、第一審第二回公判

期日において所論証拠書類が適法に証拠調べを施行された旨の記載があるから、そ

の適法な証拠調べがされたことは明らかである。該証拠書類が記録に編綴されてい

るかどうかは、犯罪事実の認定を左右するものではない。所論は、証拠書類が記録

に編綴されていなければ、これを調査することもできず、当事者に不可能を強いる

結果になると主張するが、記録公判調書によれば、所論証拠書類は、第一審裁判所

の別件により引用せることが明示されており、従つてその所在も明確にされており、

かつ該記録は自由に閲覧することができるものであるから(刑訴四〇条、五三条)、

所論のごとく不能を強いるものということはできない)。

よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のと

おり決定する。

昭和三一年九月一三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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